【Mission Story】「あんたキツイねん」から「あんたでよかったわ」―寄り添う介護で、自分も変わる。

query_builder 2025/05/10
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当社は経営理念実現に向けた運営を行っています。そこで、当社の使命(Mission)である『今日よりもわくわくする価値を創る』に基づいた「Mission Story」を紹介したいと思います。

※太字部分は、当社の行動心得「Spirit」に準じた部分を示しています。


今回は2015年に入社したベテランスタッフのお話です。


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「あんた、何しに来たん」。


食事介助でそう言われたんです。それはそれはショックでした。

私の介護の経験は、訪問介護からスタートして約二十年、あぷりに入社して十年になります。 何に対しても一生懸命取り組む性格もあって、介護福祉士の資格も取得しました。他施設で経験を積み、満を持して、経験者としてあぷりにパートとしてスタート。働いていて楽しかったので、社員として入社を決めました。


経験者としての自分に対して誇らしくもあり、どこか自信もありました。 いざご利用者様と接してみると……思ったようにいきません。「ああしたい! こうしたい!」という思いはたくさんあるのですが、経験と知識だけではなぜかうまくいかないんです。


それでもがんばって食事介助をすると、ご利用者様はプイッと横を向いて何も話さなくなられました。 どうしてなのか……うかがうと、「あんたキツイねん」と一言。 何が悪いのか、さっぱりわからない。 先輩たちにアドバイスもいただいて努力しても、うまくいきません。試行錯誤の連続でした。


そして、ある時、ふと気づきました。

私はご利用者様の健康のために食べていただきたい、決まった量を決まった時間に食べていただきたかった。 でも、ご本人からしたら食べたくない日もありますよね。私たちだってありますよ。自分の思いが先走り、ご利用者様に心が寄り添っていなかったなぁと気づいたんです。


それからご利用者様と「対面」するのではなく、横に寄り添って体温を感じられる距離で、目をみてお話を聞くようになりました。 今までは知らず知らずに上から目線で、どこか「やってあげてる」という気持ちがあったのかもしれません。それが伝わってしまっていたんですね。そう、つまりは「介護技術」云々以前に「人として」という部分ですね。


間違いに気づいてから私の言葉遣いもずいぶんと変わりました。 カラダに寄り添い、こころを大切にする一生懸命さが伝わると、ご利用者様も受け入れてくださる。それからは食事も前向きに食べてくださるようになりました。


ご利用者様は人生の大先輩です。

教えていただくことがたくさんあります。介護の知識や技術だけでうまくいくわけではありません。ご利用者様に教えていただいているんです。答えはご利用者様の中にある、と。


今の私は「自分の親にしてあげたかったこと」という思いを仕事に活かしています。

だからといって、ご利用者様にワガママをさせている、甘やかすのというわけではありません。できることは自分でやっていただいて、ご本人の力でできることを増やす。


こちらが何でもすることは簡単です。でも、それだとご利用者様がみるみるうちに弱っていくんです。そんな姿にしたいわけではない。元気で明るく過ごしてほしい。だから、家族のように、友人のように思っています。


毎日、ご利用者様の笑顔が見られれば幸せです。日々の喜びを感じていただいて、ご利用者様が夜、寝る時に「明日も楽しみ」と思ってもらえれば、最高に幸せです。

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株式会社あぷり

住所:大阪府八尾市志紀町南3丁目176−1

電話番号:072-949-0088

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